新型コロナウイルス対策ソリューション、低濃度オゾンを測定できる「オゾンクラウドチェッカー」とは?オゾンの効果もふまえて解説

近年、オゾンがコロナウイルスを減少させるという実証結果が論文で報告されており、屋内でのコロナウイルス滞留対策としてオゾン発生器が各社より販売されてきました。
しかし高濃度のオゾンは人体に有害であり、高濃度のオゾンの中に長時間いると頭痛や麻痺などの症状が現れるため、オゾンの濃度管理は欠かせません。
今回は、オゾン濃度の見える化、アラート機能を実現するオゾンクラウドチェッカーについてお伝えしていきます。

オゾンクラウドチェッカーとは?

オゾンクラウドチェッカーはセンサーノードとネットワークサービス、クラウドを活用し、オゾン濃度の見える化、アラート機能を実現するシステムです。
オゾンクラウドチェッカーには、下記のような特徴があります。

  • 低濃度オゾン発生器が設置されているスペース(部屋など)におけるオゾン濃度をグラフィカルに表示することが可能です。
  • 利用者や管理者に対して人体に影響のあるオゾン濃度(数値)になった場合の警告をだすことが可能です。
  • オゾン濃度・温度・湿度との相関値から、より高度のウイルス対策指標の割り出しをすることが可能となります。
画像:オゾンセンサーアプリ画面
【画像1 PC WEB画面 センサー情報表示部分拡大(サンプル)

本ソリューションでは、下記の様々な特徴を持つ高精度オゾンセンサーを採用しています。

  • ITO(インジウム-スズ複合酸化物)を感ガス材に使用した半導体式ガスセンサーで、低濃度オゾンを0.001ppm単位で高感度に検出し、人体に影響のあるオゾン発生を警告できできます。
  • LoRaWAN®のネットワークは広範囲の無線通信を可能にするため、通信配線工事が不要であり、低価格でレンタル可能なゲートウェイを1台設置すれば広大なセンサーネットワークを形成でき、簡単かつ低コストでの導入が可能です

オゾンクラウドチェッカーに必要な機材はレンタルで提供いたします。

写真:オゾンセンサー外観
【画像2 センサー外観】

【表1 センサー諸元】

表:センサー諸元

オゾンクラウドチェッカーが開発された背景

オゾンは特に屋内のコロナウイルス対策での効果が注目されていますが、オゾンが強すぎると人体に影響があり、オゾン濃度の可視化にもニーズがあがっていました。
そこでオゾンによって「消臭・除菌」した場所が安心できる環境なのかを可視化し、施設などの利用を促すことを目的として、オゾンクラウドチェッカーが開発されました。
このようにオゾンクラウドチェッカーはオフィス・商業施設・工場・病院・学校など、あらゆる施設の安心な利用につながるソリューションとなりました。

コロナウイルスに対するオゾンの効果は立証されてきている

コロナウイルスに対するオゾンの効果については、奈良県立医科大学からプレスリリースが出されています。
 (世界初)オゾンによる新型コロナウイルス不活化を確認
 (世界初)オゾンによる新型コロナウイルス不活化の条件を明らかにした
奈良県立医科大学で実験された内容は、新型コロナウイルス細胞株を培養して耐オゾン気密ボックスに入れ、オゾン発生器を稼働させてオゾン濃度を1.0~6.0ppmに制御し維持するというものでした。結果として以下2つの研究成果を得ています。

  • CT値330(オゾン濃度6ppmで55分曝露)では、1/1,000~1/10,000まで不活化。
  • CT値60(オゾン濃度1ppmで60分曝露)では、1/10~1/100まで不活化。

ここで記載のあるCT値とはConcentration-Time Value の略です。オゾンなどの物質が菌やウイルスを不活化する(増殖できなくする)力を表すときの評価指標で、オゾン濃度(ppm)と曝露時間(min)の積から算出されます。定められたCT値と、同一のCT値となるようにオゾンを燻蒸することで、除菌・ウイルス除去の効果が得られます。

また藤田医科大学からも同様にオゾンに関するプレスリリースが出されています。

  • 人体に安全な低濃度オゾンガスで新型コロナウイルスを不活化できる事実を世界で初めて発見しました

藤田医科大学で実験された内容は、機密容器内に新型コロナウイルスのウイルス液を納め、オゾン発生システムによって濃度を0.05ppmまたは0.1ppmに維持した中で、一定時間オゾンガス処理するというものでした。結果として以下3つの研究成果を得ています。

  • 湿度80%では、オゾンガス0.1ppm処理でもCT値60(10時間後)で4.6%までウイルスの感染性が低減
  • より厳しいアメリカ食品医薬品局の基準であるオゾンガス0.05ppm処理で5.7%までウイルスの感染性が減少
  • 湿度が55%では、オゾンガスによる除染効果が減弱したが、オゾンガス0.1ppm処理では、CT値24(4時間後)で53%まで感染性が半減
写真:シャボン玉

オゾンは人体に有害なため精密な計測が必要

日本産業衛生学会は、作業環境基準としてのオゾン許容濃度を0.1ppm(労働者が1日8時間、週40時間浴びた場合の平均曝露濃度)と勧告しています。実際にオゾンの濃度が0.1ppmを超えると、臭気や鼻・喉への刺激といった人体への明らかな影響が現れるのです。
オゾンクラウドチェッカーは、0.001ppm単位で低濃度オゾンを高感度に検出できるため、非常に細かく状態を監視できます。また、センサーノードから送信されたデータをもとに、クラウド上でグラフによる見える化機能を提供します。
今後は閾値超過時のアラート機能、ログダウンロードなどを実現するアプリケーションの提供を予定し、現場環境に応じた閾値設定などのカスタマイズにも対応予定です。

オゾンクラウドチェッカーの使用で安全なオゾン運用を

オゾンクラウドチェッカーを使えば0.001ppmで細かくオゾン濃度を測定でき、非常に細かくオゾンの状態を監視できます。
オゾン許容濃度は0.1ppm(労働者が1日8時間、週40時間浴びた場合の平均曝露濃度)とされていますが、オゾンクラウドチェッカーを使えば、許容濃度よりも薄く人体に害のない濃度でも検出できるため安心です。
オゾンクラウドチェッカーの使用で安全なオゾン運用をしていきましょう。

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